これってうつ病!? 不眠症状は心からのSOSの可能性もあり

ねむりのコラム 4. 病気

うつ病

厚生労働省の研究班によってまとめられた「健康づくりのための睡眠指針2014」を基に、より良い睡眠を考える「ねむりのコラム」。今回のキーワードは「うつ病」です。ふだんの睡眠で休養を十分に取れていますか?

【第4条】睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。

睡眠には日中に受けたダメージを回復させる役目があります。もし十分な睡眠が取れない状況が続くと心身の不調という形で症状が現れるようになります。人にとって眠れないということはそれだけ重大な問題になり得ます。

睡眠障害に深く関係する病気は多数ありますが、中でも「うつ病」の場合は9割近くの人が、「寝ようとしても眠れない」「朝早くに目が覚める」などといった、なんらかの不眠症状を伴っていると言われています。裏を返せば、不眠症状がある人はうつ病にかかりやすいと言えます。人によって満足な睡眠時間は異なりますが、自分にとっての十分な睡眠を取ることは身体だけでなく、こころの健康にも大切なのです。

以下のような症状に心当たりがある人は睡眠を見直してみましょう。

●疲れているのに寝つきが悪いから、ぐっすり眠れないーー。
●また眠れないのではという不安から眠れないーー。
●夜中や明け方に目覚めてしまい眠れないーー。

これらの症状は不眠の一例です。そしてその不眠は心からのSOSかもしれません。眠れないとダメージを回復できず、不調が蓄積し、また眠れないという悪循環が生まれます。放置してひどくなると、そのうちにネガティブな思考に陥ってしまい、何も手につかなくなってしまうこともあります。不眠症状がひどく、日中も注意力や集中力に欠けるようであれば「うつ病」を疑って早めに精神科の専門医に相談することをおすすめします。

■入眠障害(慢性的に入眠までに時間がかかる)

悩みごとを考えてしまい寝付けない、など。

■中途覚醒(睡眠を維持できない)

眠りが浅く、夜中に何度も目が覚めてしまう、など。

■熟睡障害(深く眠った感覚がない)

朝スッキリ起きられず、眠った感じがしない、など。

■早朝覚醒(早く目覚めてしまう)

予定より朝早く目覚めてしまい、熟睡感がない、など。

出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針の改定に関する検討会」報告 平成26年3月「健康づくりのための睡眠指針2014」より

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