いびきの基本

病気を知らせるいびきについて

いびきは病気のはじまり

特に疲れているときなど、体調によっては誰にでも起こりうる、いびき。たかがいびきと思いがちですが、SASによるいびきでは十分な酸素が身体に取り込まれず、さまざまな不調を引き起こす恐れがあります。

日本人で習慣的にいびきをかく人は約2,000万人で、そのうち約15%の300万人がSASであると言われています。また、ひと口に「いびき」と言ってもその原因や種類はさまざまなので正しい知識をもっておくことが大切です。

いびきのメカニズム

簡単に言うといびきは、睡眠中に狭くなった喉(上気道)を空気が通るときに出る振動音のこと。正常な呼吸は空気が鼻から上気道を通って気管へと入っていきます。しかし何らかの原因により上気道が狭くなった状態で空気が流れると空気の乱流が発生し、軟口蓋や口蓋垂、咽頭が振動して音が生じます。これがいびきの仕組みです。

いびきのメカニズム

いびき発生時の気道の動き

※息を吐くときにいびきがみられる場合もあります。

上気道が狭くなる原因

  • 疲労やストレス
  • 肥満
  • 小さいあご
  • 口呼吸
  • 仰向けでの就寝
  • 加齢
  • 飲酒
  • 睡眠薬の服用
  • 鼻づまりなどの
    鼻症状
  • アデノイドや
    扁桃肥大

いびきの種類

いびきは大きく「単純性いびき症」「上気道抵抗症候群(SASの軽症型)」「睡眠時無呼吸症候群」の3つに分けられます。

単純性いびき症

いびき症状が主で、無呼吸・低呼吸を伴わず、睡眠の分断や日中の眠気がないタイプ。右のような状況のときにのみ発生する一過性のいびきは、健康に大きな影響はなく、朝起きたときもすっきり目覚められていれば心配ありません。多くの場合、原因を取り除くことで解消できます。

ただし、毎日習慣的にいびきをかいている場合は、将来的に病気につながる可能性があるため注意が必要です。

  • 寝入りばな
  • お酒を飲んだとき
  • 疲れたとき
  • 鼻がつまっているとき

上気道抵抗症候群(SASの軽症型)

無呼吸や低呼吸はありませんが、習慣的ないびきがみられます。睡眠中、上気道が狭くなり強い力で呼吸をするため睡眠の分断がみられます。そのため、しっかり寝ているのに、日中に疲労感や眠気を感じやすくなります。

  • 習慣的にいびきをかく
  • 日中に眠気を感じる

睡眠時無呼吸症候群

SASの多くは習慣的ないびきを伴います。右のようないびきはSASの可能性が高いため注意が必要です。SASは睡眠中に無呼吸・低呼吸が生じるため身体が低酸素状態となります。また、睡眠が分断されて眠りも浅くなるため日中に眠気を感じることが多くなります。放置しておくとさまざまな生活習慣病を合併してしまう可能性があるため適切な治療を受けていただくことが大切です。日中の眠気が少なくてもSASの場合があります。

こんないびきは危険(音声サンプル)

※音声が流れますので音量にご注意ください。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)について詳しく知る

  • しばらく止まったあと「ガガッ」という音とともに再開する
  • 朝までずっと続く
  • 最近急に大きくなり、音も変わってきた
  • 仰向けに寝ると大きくなる
  • 強弱がある

いびきの治療法

いびきには、原因に合わせてさまざまな治療方法があります。どの治療法が適切なのかは症状によって異なりますので、少しでも気になることがある人は、安易に判断せずに一度かかりつけの医師に相談することをお勧めします。

軽度のいびきの場合

いびきが発生する原因が特定できている場合は、生活習慣などを見直すだけで改善できる可能性があります。市販のいびき防止グッズを利用するのも良いでしょう。

  • 耳鼻科的治療 → 鼻づまりなどを解消
  • 適度な運動 → 肥満を予防
  • 節酒・禁煙 → 上気道のゆるみや炎症を予防
  • 横向きで寝る →  体位を変えることで気道を確保
  • 枕の高さを調節する → あごを適切な位置に調整して気道を確保
  • 口呼吸を予防する → マウステープなどのグッズで鼻呼吸を習慣化

重度のいびきの場合

SASに伴ういびきの場合は、症状に合わせて以下のような治療法があります。これらの治療を継続して行うことで、いびきも改善していくことが可能です。

  • CPAP(シーパップ) →  空気を送る機械を使って気道を確保
  • 口腔内装置 → マウスピースを使用して気道を確保
  • 外科的手術 → 問題のある箇所を切除して気道を確保

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