CPAPの継続使用に伴う
気になる症状と対処方法の例

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の治療法として最も有効性が高いCPAP(シーパップ)療法ですが、使用することで気道を広げるという対症療法のため、毎日継続的に治療することが必要となります。

しかし、CPAPを継続使用する中で、気になる症状が出てくる可能性があります。代表的な症状とその対処方法の例をご紹介します。

いずれも改善が認められない場合や使用自体がつらいと感じる場合等には、勝手に使用を止めるのではなく、早めに主治医に相談し、正しい対処を取るようにしてください。

空気圧力に不快感がある

圧力は個々の症状等に合わせて医師が処方し設定しています。場合により、高い圧力が必要になることもあり徐々に慣れていただくことも必要です。また、空気漏れにより違和感を感じることもありますので、マスクの装着状態を確認するようにしましょう。

それでも改善しない場合は、適切な圧力が変化していることがあります。必ず早めに主治医に相談してください。

起床時に目が充血したり、乾燥したりする

マスク上部から目の辺りへ空気が漏れると、目が充血したり乾燥したりすることがあります。このような場合は、マスクの装着方法を再度確認し調整をしてください。

改善しない場合は、必ず主治医に相談をしてください。

マスク跡が残ったり、皮膚がかぶれたりする

マスクのヘッドギアの締めすぎが原因となる場合が多いです。この場合もマスクの装着方法を再度確認し調整をしてください。

また、マスクを清潔にすることも大切です。中性洗剤を薄めたぬるま湯で洗浄し、よくすすいだのちに、風通しの良い場所で陰干をしてください。

マスクのサイズや種類を変更することで改善できることもあります。改善しない場合は、主治医に相談してください。

鼻や口の中が乾燥する

季節性の環境による場合と口を開けてしまうために起こる場合があります。

季節により乾燥する時期は、寝室を加湿することで症状が改善します。それでも症状改善が見られない場合は、CPAP装置に接続して使用する専用に加温加湿器もあります。

口を開けてしまう場合は、機器から送られる空気が鼻から口に流れてしまうことで乾燥してしまいます。鼻呼吸をする必要がありますが、口漏れがある場合は、チンストラップという顎を押さえるためのバンドや鼻と口両方を覆うタイプのマスクの使用などが挙げられます。

いずれも改善しない場合や新たな機器や道具の使用については、主治医に相談をしてください。

耳鳴りやお腹が張る

耳と鼻が直接つながっているため、圧力のかかった空気が耳に抜けて不快感を感じることがあります。また、お腹が張るように感じたり、おならが出やすくなったりするのはCPAP使用中に無意識に空気を飲み込んでいる可能性が考えられます。

いずれもCPAPの圧力を調整すると解決する場合がありますので、主治医に相談をしてください。

旅行や出張の時もCPAP使用は必要か?

CPAP療法は、使用することで気道を広げるという対症療法のため、毎日継続的に治療することが必要となります。装置は旅行や出張などにも携帯できるように設計されており、ご自宅以外でも使用いただけます。

海外で使用される場合は、変圧器と各国のコンセント差し込み口の形状に対応するプラグをご用意ください。

持ち運びや旅先での使用でのご不明点がある場合は、主治医にご相談ください。

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SASは専門の医療機関を受診し検査を受けることによって判定できます。
いびきやSASについて心当たりのある方は、ぜひ一度ご相談されることをおすすめします。

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