新型コロナウイルス感染症感染拡大
による睡眠への影響

SASやいびき、ねむりに関する特集

世界睡眠の日 2021

2021年の『世界睡眠の日』は、3月19日

健康的な睡眠の重要性と睡眠が抱える問題に目を向けるために、世界睡眠協会(World Sleep Society)によって制定された『世界睡眠の日(ワールド・スリープ・デー)』。毎年春分の1週間前の金曜日と決められており、2021年は3月19日金曜日です。

毎年スローガンが掲げられていますが、2021年のスローガンは「Regular Sleep, Healthy Future(規則正しい睡眠で、健康な未来へ)」とされ、規則的で安定した睡眠によって生活の質は改善でき、さらに身体的にも精神的にも未来の健康へとつながる、という意味が込められています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大が睡眠にネガティブな影響を与えている

フィリップスでは、2017年より毎年、睡眠に関する調査を行っています。2021年は、世界13か国、13,000人を対象に特に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大が睡眠に与えた影響について調査を行いました。そのデータの中から、日本人の結果をご紹介します。

睡眠に対する満足度は、調査対象国の中で最下位

まずは、総合的なデータを見ていきましょう。睡眠に対する満足度は、調査対象国の中で最下位でした。日本人は、睡眠に対して何らかの問題を感じている人が多いようです。

睡眠に対する満足度。日本は29%

平均睡眠時間は平日6.2時間、週末6.7時間。昨年より短くなった

日本人の平均睡眠時間は、平日は6.2時間、週末は6.7時間。いずれも昨年調査(平日6.4時間、週末7.0時間)よりも短くなっています。どうやら、その要因の一端は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大にあるようです。

日本人の平均睡眠時間の推移グラフ

40%以上の人が、日中の眠気や慢性疲労を経験している

日本人のうち、45%が日中の眠気を、42%が慢性疲労を経験していると回答しました。睡眠時間が短いことに加えて、睡眠の質にも問題を感じている人が多いのかもしれません。

日中の眠気と慢性疲労の経験グラフ

新型コロナウイルス感染拡大は、仕事や睡眠などさまざまなことにネガティブな影響をもたらした

調査によると、新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、仕事の習慣や睡眠習慣、精神的・身体的健康などさまざまなことにネガティブな影響があったと報告されています。日本人は、精神面での影響を受けていると答えている人が多いようです。

ネガティブな影響を受けた項目は、ストレス、精神的健康、身体の健康、仕事の習慣、よく眠れるか、睡眠習慣

若い世代や女性の方が、ネガティブな影響を感じている

18-34歳の若い世代がほかの世代よりも、そして女性の方が男性よりも、ネガティブな影響を感じているということも調査でわかりました。

18-34歳世代が他の世代よりもネガティブな影響を受けている
性別でのネガティブな影響を受けた割合。女性42%、男性33%

新型コロナウイルス感染症感染拡大で、約半数の人が睡眠に影響を受けている

では、睡眠に関して細かく見ていきましょう。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大により、睡眠に何らかの影響を受けたと答えた人は、日本人全体の48%と約半数にも及びました。

新型コロナウイルス感染症感染拡大後の睡眠への影響

どのような影響があったのでしょうか。調査によると、入眠に困難を感じた人は25%、眠り続けることに困難を感じた人は18%、夜中に目が覚めてしまった人は27%。入眠や中途覚醒に問題を感じている人が多いようです。

睡眠への影響の詳細項目は、入眠に困難を感じた、眠り続けることに困難を感じた、夜中に目が覚めてしまった

良い睡眠を得られない主な原因は、心配事やストレス

日本人全体の27%が、良い睡眠を得られない主な原因は心配事やストレスであると回答しました。ストレスの要因として、自分や家族の健康、仕事における責任に次いで、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が挙げられています。

良い睡眠を得られない主な原因は、自分や家族の健康、仕事上の責任、新型コロナウイルス感染症拡大、経済的困難

遠隔診療は、まだまだ馴染みが薄い

新型コロナウイルス感染症感染拡大で対面診療による感染リスクの懸念が増え、徐々に遠隔診療の導入が進んでいますが、世界と比べて日本人にはまだまだ馴染みがないようです。調査結果によると、遠隔診療に興味があると答えた日本人は、わずか16%にとどまりました。

遠隔診察に興味がある人は、わずか16%

そして、実際に遠隔診療の予約をしたことがある人は、たった6%。今後も遠隔診察をしたくないと答えた人は69%、という結果となっています。

遠隔診療予約割合は、6%。遠隔診療をしたくない人の割合は、69%。

睡眠の質を見直してみる機会に

新型コロナウイルス感染症の感染拡大による睡眠への影響に関するデータをご紹介しました。いかがでしたでしょうか。『世界睡眠の日』の2021年スローガンにあるように、規則的で安定した睡眠は、精神的、身体的な健康へとつながっています。

ストレス要因をすべて取り除くことは容易ではありませんが、外的な要因で睡眠の質を上げていくことは可能です。この機会に、睡眠の質を見直されてみるのは、いかがでしょうか。無呼吸ラボでは、睡眠トラブルを改善するさまざまな対処法をご紹介しています。ぜひ、チェックしてみてください。

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