女優・髙橋ひかるとSAS芸人?
サバンナ・高橋、八木が
睡眠について考える
「SAS解決! 快眠プロジェクト『あなたの睡眠は大丈夫?』」イベントレポート その1
2024年11月19日にフィリップス・ジャパン主催で渋谷にて開催された「SAS解決! 快眠プロジェクト『あなたの睡眠は大丈夫?』~SAS(睡眠時無呼吸症候群)無料体験イベント~」の様子を2回に分けてお届けします。
イベントレポート その2「睡眠時無呼吸症候群に罹りやすい人の特徴や検査できる病院について学ぶ」はこちらからご確認いただけます。
イベントでは、女優の髙橋ひかるさん(23)、お笑い芸人「サバンナ」で睡眠時無呼吸症候群の治療中でもある高橋茂雄さん(48)と相方の八木真澄さん(50)に加え、「ゆみのクリニック渋谷桜丘」の土肥智貴先生、「ゆみのハートクリニック」の本間美穂先生の2名の医師を交えてのトークセッションが実施されました。
髙橋ひかるさんは「SASを学びに」、サバンナ高橋さんは「SAS芸人」として、そして八木さんは持ちネタの「ブラジルの人、聞こえますかー?」のかけ声とともに登場し、会場から笑いを誘っていました。
意外と周りにも睡眠時無呼吸症候群の罹患者は多いかもしれない
司会:本日は、よろしくお願いします。
さて、まずは、髙橋ひかるさん、睡眠時無呼吸症候群という病気をご存知でしたか?
髙橋ひ:寝ている時に呼吸が止まってしまう病気という認識はしているのですが、それ以上、詳しくは知らないです。ですが、意外と沢山の方が罹っている病気なのかなとなんとなく認識はしていて。そうなると自分の身の回りの人にも(罹患者が)いるんじゃないかなと思ったりもします。
司会:そうですよね。髙橋ひかるさんは、睡眠についてお悩みは何かありますか。
髙橋ひ:私は、眠りに入るのがすごく遅いんです。お仕事とかしたあと、特にバラエティ等に出たあとは、興奮がなかなか冷めなくて…キラキラしたライトも物凄く浴びているのもあって、アドレナリンがたくさん出ているんだと思います。
結局、布団に入ってもなかなか寝付けなくて。翌日がドラマの撮影とかだと、台本大丈夫かなと不安になったりもしてしまいます。でも、その分、寝てしまうと何も気付かないくらいになってしまうので…もし何か症状が出ていたとしても気付いていないかもしれません。
顎が睡眠時無呼吸症候群に罹る典型の形だった
司会:実際のところ、睡眠中の症状は気付かないという方も多くいらっしゃいそうですよね。
サバンナの高橋さんは、睡眠時無呼吸症候群の治療中と伺いました。そもそも、治療を受けようとしたきっかけはなんだったのでしょうか?
サバンナ高橋:5年くらい前になるのですが、番組で寝ているところを撮影するという企画があったんです。それで撮影したところ、その映像を見ていた医師から、完全に無呼吸症候群ですよと指摘されたのが始まりでした。
それで怖くなって、自分でもいびきを録音できるアプリを使ってみたところ、もうずっと朝までいびきをかき続けていたんです。これはとうとうまずいなと思って、指摘いただいた先生のところに受診しに行って、検査を受けたら…という流れですね。
睡眠時無呼吸症候群ってふくよかな体型の方が罹るものだと思っていたので、先生に「僕みたいな体型でもなるんですか?!」って思わず聞いてしまったんです。
そしたら、先生が「あなたの顎の形は、もう無呼吸になるために生まれて来たような顎です」って言ったんです。それは褒め言葉なのか?!と思いました(笑)
そこから治療をしなくては、となりまして、今はCPAP装置(シーパップ/持続陽圧呼吸療法で用いる機器)を使って治療しています。
日々進化を続けるCPAP療法
司会:そうなんですね。そのCPAP装置(シーパップ)とは、どのようなものなのでしょうか?
サバンナ高橋:空気を送る機器にマスクが付いているものになります。それを睡眠中に装着するんです。
ちょうどあの辺り(会場内)にあるポスターにも描かれていたんですけど…結構スタイリッシュで小さいですよね。あれ、実は日々進化していて。僕がやり出した5年くらい前のやつは、もっともっと大きかったんです。
そのときは、これを付けなあかんねんな…と思っていたんですが、もう日進月歩。どんどん進化を続けていて、今やマスクも付けやすくなって、かなり使いやすさを感じていますね。
司会:治療中ということでリアルなお話ありがとうございます。今日は引き続き、よろしくお願いします。
サバンナ高橋:お任せください(笑)
自覚はないけど、最近いびきを指摘される
司会:八木さんは、睡眠について何かお悩みありますか?
サバンナ八木:僕自身は、今のところは、舞台ですべって落ち込んでしまうことがあるんですが…まあ寝たら忘れます(笑)
サバンナ高橋:よく眠れてるんですか。
サバンナ八木:今のところはね。で、結局反省せずに伸びないという…(笑)
サバンナ高橋:八木さん、ほら、ファイナンシャルプランナー1級の試験に合格してたでしょ。寝ないと勉強できないでしょ。
サバンナ八木:そうなんですよ。だから寝るようにはしてます。
サバンナ高橋:睡眠大事なのよね。
サバンナ八木:ただ、なんか僕も、奥さんが言うには最近いびきをかくようになったって…。 全く自覚はないんですけどね。でも言われました。
髙橋ひ:あららら、怪しいぞ。
サバンナ八木:去年、家を買ったんですよね。奥さんと子供は3階で寝てるんですが、なぜか僕だけ1階で寝てて…いびきのせいなのかな…(笑)
司会:ということは、八木さんは睡眠時無呼吸症候群の疑いがある、ということですよね?
サバンナ八木:全く自覚はなかったんですけどね。実は、このイベントを出演するにあたって検査に行かせてもらったんですよ。
司会:検査を受けられたんですね。それで結果の方は…?
サバンナ八木:まだ知らないんですよ。
サバンナ高橋:このあと発表されると聞いています。
顎が睡眠時無呼吸症候群に罹る典型の形だった
司会:ちなみに、どのような検査を受けられたんですか?
サバンナ八木:なんか手に機器を付けたんですよね。あれは音波?周波数を測る?
サバンナ高橋:指先に機器を付けて、脈拍とかを測るんだよね※1。
サバンナ八木:そうそう、そんな感じでした。それで、計測したデータを病院に送って※2、その後に診察を受けたという流れです。
司会:病院に送ったということは、ご自宅で検査されたのですか?検査自体は、何日かされるのですか?
サバンナ八木:はい、自宅で1日だけです。手軽でした。
サバンナ高橋:僕が受けたときは、病院でケーブルをたくさん付けられたんです。こんなんで寝られるかー!と思うくらいに。まあ、結局は5分で寝たんですけど(笑)
司会:検査もいろいろと変わっているのですね。
さて、皆さま、お待たせいたしました。それでは、八木さんを診察していただいた土肥先生に検査結果を発表いただきたいと思います。
土肥智貴先生(以下、土肥先生):八木さん、睡眠時に無呼吸が1時間に14回認められました。※3
髙橋ひ、サバンナ高橋、サバンナ八木:えええー!
罹るのは肥満体型というイメージが先行して無呼吸・低呼吸に気づかない
サバンナ八木:1時間に14回、無呼吸なんですか?僕。
土肥先生:はい。
サバンナ高橋:自分は大丈夫やと思ってたんやろ?
サバンナ八木:そうそう。僕、全くそういうの(自覚症状)が無かったから…。
サバンナ高橋:(無自覚でも罹患している人が)めっちゃ多いんですよね?
髙橋ひ:無自覚なのに…
司会:これはもう、睡眠時無呼吸症候群ということでよろしいのでしょうか?
土肥先生:はい、その辺りも説明をさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?
睡眠時無呼吸症候群(SAS、Sleep Apnea Syndrome)というのは、まず、 睡眠中に息が止まる、もしくは呼吸が弱くなるといった症状が発生する病気なんですね。そこに加えて、重要なこととして、例えば、日中に眠気があるとか、睡眠中に何度も起きるとか、日中に倦怠感があるとかそういった症状が見られる場合に診断をします。
今回の八木さんの結果においては、ご自宅で行なっていただいた簡単な検査で、1時間に無呼吸の症状が14回認められたということがしっかり分かったということです。
日本人を始めとしたアジア人は、顎が小さいために睡眠時に舌根(舌の付け根)が落ち込みやすく無呼吸症のリスクが高いんです。でも、睡眠時無呼吸症候群のイメージとして、肥満体型の方が罹りやすいというのが先行してしまっているので、無呼吸症というのに気づかれない場合もあります。
※1 簡易無呼吸検査のこと。指先と胸に小型のセンサーをつけて眠り、睡眠中の血液中の酸素、呼吸の状態を測定することで、10秒以上の無呼吸・低呼吸の1時間当たりの回数(AHI)、酸素の低下状態を測定します。 検査は、自宅で行うことができます。
※2 使用した機器を病院に返却いただき、医師が機器に保存されたデータを確認しました。
※3 無呼吸や低呼吸が1時間に5回以上認められ、そこに日中の眠気や倦怠感、睡眠障害などが加わると睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
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2024年にフィリップス・ジャパンが実施した睡眠に関する調査によると、睡眠に満足できていない日本人は83%もいることが分かりました。睡眠の妨げとなるものは数多ありますが、そのひとつに「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」があります。
潜在患者が国内に900万人いるともいわれている睡眠時無呼吸症候群ですが、治療を受けているのは75万人と1割にも満たず、認知度は向上して来ているものの多くの人が罹患していることさえ気付いていない状況となっています。
サバンナの高橋さんもおっしゃっていたように、体型以外にも罹患する要因は、顎の形以外にも複数あります。いびきが気になる、日中に強い眠気がある、夜中に目が覚める、寝つきが悪いなど睡眠についてのお悩みがある方は、一度病院での受診を検討されてみてもよいかもしれません。
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