どんな人が「いびき」をかきやすい?
いびきをかく要因
いびきの主な原因
上気道を狭くするさまざまな要因が、いびきを引き起こします。以下に、体型や骨格、生活習慣などいびきの主な原因となるものをまとめます。
肥満
太っている人の場合、舌やのどにも脂肪がつくために上気道が狭くなります。
小さいあご
日本人は欧米人に比べて、下あごが小さく後退しているために舌根が落ち込みやすくなります。そのため、日本人は欧米人よりも太っていなくてもいびきをかきやすく、無呼吸になりやすいと言われています。
太い(短い)首
首が短く太い人も、上気道まわりに脂肪がつきやすい傾向があります。
男性・閉経後の女性
男性のほうが女性に比べていびきをかく人が多いです。 女性は女性ホルモンがいびきを防ぐ作用を持っていますが、閉経後など女性ホルモンが減少すると、いびきをかく人が増えていきます。
加齢
加齢によりのど周りの筋肉が緩むことで、いびきをかきやすくなると言われています。
家族歴
家族がいびきをかく場合、その近親者もいびきをかく割合が高くなります。骨格などの遺伝的な要因と生活習慣の要因の2つがあると考えられています。
鼻づまりなどの鼻症状
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)や鼻ポリープ、鼻中隔弯曲症、アレルギー性鼻炎などの疾患があると鼻がつまりやすくなります。そうなると、必然的に口呼吸が発生します。
口呼吸
何らかの要因で習慣的に口呼吸になっていると、いびきや無呼吸を起こしやすくなると言われています。口呼吸は下が後方に移動しやすく落ち込み、気道閉塞を起こしやすくなるからです。
アデノイドや扁桃肥大
特に子どものいびきの原因としてよく見られるのが、アデノイド(咽頭扁桃)や扁桃の肥大です。それらが肥大することによって、上気道が狭くなったり、ふさがれたりするためにいびきをかきやすくなります。
仰向けでの就寝
人は仰向けで寝ると重力で舌などが落ち込み、上気道が狭くなります。このことから、仰向けで寝る習慣がある人はいびきをかきやすいと言われています。
アルコール(飲酒)
アルコールの作用によって筋肉が弛緩し、舌根などが沈み込むため上気道が閉塞しやすくなります。仮に飲酒で眠れたとしても、それはいびきや低呼吸、無呼吸により質の悪い睡眠となっている可能性が高いのです。
睡眠薬の服用
睡眠薬の種類によってはアルコール摂取後の睡眠と同じように筋肉を弛緩させ、上気道が閉塞しやすくなることもあります。
タバコ
喫煙は、鼻やのどの粘膜に炎症や腫れ・むくみを引き起こすため、上気道を狭める原因となります。喫煙者は非喫煙者の約2倍いびきのリスクが高まり、 睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)に罹患するリスクが4.4倍に高まると言われています。