どうしても眠れないときの最後の手段は遅寝・早起き
ねむりのコラム 10. 生活習慣
厚生労働省の研究班によってまとめられた「睡眠障害対処12の指針」を元により良い睡眠を考える「ねむりのコラム」。今回のキーワードは「起床時間」です。毎日決まった時間に起きていますか?
【第10条】眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。
明日の朝は早いから早く寝ようと思ったのになかなか寝つけないーー。誰もが一度といわず、こんな経験をしたことがありますよね。早く布団に入ったとしても、「寝なければ……」と考えること自体が緊張や不安を増長させてしまい、それがストレスとなって眠れなくなってしまうというわけです。実は寝つける時刻には季節や日中の活動量など個人差があり、眠たくなったら布団に入るというのが正解なのです。
特に不眠症の人は、眠れないことを心配してしまい、不眠が悪化する傾向にあります。眠たくないのに無理に眠ろうとするとかえって眠れなくなってしまうものです。そんなときは音楽やアロマを取り入れるなどしてリラックスできる環境を作り、心身ともにゆったりと過ごすのがオススメです。その後、眠たくなってから寝床に就くとよいでしょう。
またどんなに就寝時刻が遅くなってしまっても、起床時間は遅らせるべきではありません。人間の脳は起きる時間が遅れると眠くなる時間も遅れる仕組みとなっているため、その夜にまた眠れないという悪循環が生まれます。起床時間は一定にし、太陽の光を浴びて体内時計をリセットしましょう。朝起きてすぐは眠くても太陽の光が目に入ることで、脳内でセロトニンが発生し、次第にハッキリと目が覚めてくるはずです。眠れないときは「遅寝・早起き」で対処しましょう。
出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針の改定に関する検討会」報告 平成26年3月「健康づくりのための睡眠指針2014」より
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