1日8時間はウソ⁉︎ 本当にベストな睡眠時間とは?
ねむりのコラム 5. メカニズム
厚生労働省の研究班によってまとめられた「睡眠障害対処12の指針」を元により良い睡眠を考える「ねむりのコラム」。今回のキーワードは「睡眠時間」です。人はいったいどのくらいの時間、眠る必要があるのでしょうか?
【第5条】年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を
誰もが一度は「1日8時間の睡眠を取ったほうが健康に良い」という説を耳にしたことがあるかと思います。果たしてその時間はどのように決まっているのでしょうか。長時間寝ないと頭が冴えないという人もいれば、1日3時間の睡眠でも平気というような「ショートスリーパー」の存在も耳にします。実は睡眠時間は、さまざまな要因によって人それぞれ必要な時間は異なるため、1日8時間が良いとは一概に言えないのです。
同じ人間でも年齢によってその時間は変動します。一般的に10歳までの子どもが8〜9時間なのに対し、65歳の高齢者では約6時間と、歳を重ねるにつれて必要な睡眠時間は短くなると言われています。さらに日中の活動による身体と脳の疲労度や、季節ごとの日長時間にも左右されます。8時間であれ、7時間であれ、ぐっすり眠れたと感じることができれば、その時間があなたにとってのベストな睡眠時間となります。
睡眠は心身の健康を維持するためのメンテナンス時間です。十分な睡眠が取れないと疲労はどんどん蓄積してしまいます。大切なのは何時間寝たかではなく、質の良い睡眠を取れたかどうか。朝スッキリと目覚めて、日中身体の重だるさや眠気を感じない状態を維持できる睡眠時間をしっかり確保しましょう。
出典:厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針の改定に関する検討会」報告 平成26年3月「健康づくりのための睡眠指針2014」より
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